神奈川工業会は県立神奈川工業高校の同窓会です 

神奈川工業高校 卒業生 中島 千波)

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中島 千波 日本画家

日本画家で、元東京芸術大学教授の中島千波(木材工芸50)は、中学校の担任の勧めで入学した。

「家具などの立体的な工業デザインを学ぶ学科ということは入学後に知りました」と笑う。マイペースな性格のせいか、授業の半分が実習という工業高校は「僕に合っていて楽しかった」。特に力学やデザイン、製図などが面白かったという。

卒業後は東京芸大の日本画科に進み、日本画家の父と同じ道を歩む。父にはよく、絵がデザイン的だと評されたそうだ。「確かに、画面を4分割し中心点を出してから構成を考えるなど、神工でデザインを学んだ影響はあると思います」

岩絵の具や墨など伝統的素材で新しい表現を追求し、「衆生」「形態」「眠」「空」などのシリーズで院展奨励賞や山種美術館賞展優秀賞などを受賞。宮尾登美子などの小説の挿絵でも知られる。「今思えば、神工のゆるやかで自主性を重んじる空気が、絵描きとして生きるための自立心を伸ぱしてくれました」

現在芸大で教壇に立つが、痛感するのはものづくりと手仕事の親密な関係。「技術がいくら進んでも、ものづくりには手仕事の部分が必ずある。その基礎技術は10代でしっかり身に付ける必要がある。神工のような実業高校の役割は、今後あらためて高まるのでは」